令和8年8月27日 『雪見うさぎの贈り物!お月見会チケットが結ぶ魔法』

 

雪見うさぎの贈り物!お月見会チケットが結ぶ魔法』(架空で空想のショートストーリー)※画像はすべてAIによるイメージです

プロローグ ‐ パッケージの裏側の魔法

冷たいけれど、どこまでも優しい真っ白な世界。それは人間たちの家の冷凍庫の中にある、ふかふかのおもちのような雪が降り積もる不思議な空間だ。そこには、赤い小さなフォークを持った一羽のうさぎが住んでいる。「雪見うさぎ」と呼ばれるその妖精は、いつも商品のパッケージの裏側から、人間たちの暮らしをそっと見守り続けてきた。

(架空のキャラクターです)

2026年8月27日、木曜日。令和8年の夏の終わりは、まだまとわりつくような暑さが残っていた。雪見うさぎは、パッケージの裏側の小さな窓から、忙しなく行き交う人間たちの姿を見つめていた。誰もが足早に歩き、スマホの画面に目を落とし、ため息をつきながら満員電車に吸い込まれていく。彼らの顔には「疲れ」という見えない膜が張られているようだった。

「みんな、がんばりすぎているね。たまには、空を見上げてゆっくり休んでほしいな」

雪見うさぎは、赤いフォークをくるりと回した。今日は、ロッテの人間たちが心を込めて準備してきた特別な発表がある日だ。うさぎは、少しでも多くの人間に「小さな奇跡」と「一息つく時間」を届けるため、ふわりと息を吹きかけた。

それは甘いバニラと、柔らかなおもちの香りがする魔法の粉。きらきらと光る粉は、冷凍庫の隙間を抜け、光ファイバーのケーブルを伝い、電波塔を飛び越えて、無数のスマートフォンへと舞い降りていった。

その魔法の粉のひと粒が、ある一人の青年の胸ポケットで眠るスマートフォンに、吸い込まれるように落ちていった。

午前9時 ‐ 光るスマホと巨大な月

SENAは、重い瞼をこすりながら駅のホームに立っていた。毎日同じ時間の電車に乗り、同じ駅で降り、無機質なオフィスビルでパソコンのモニターと向かい合う日々。自分が社会という巨大な機械を動かすための、名もなき一つの歯車に過ぎないのではないか。

そんな漠然とした空虚感が、最近のSENAの心を覆っていた。すれ違う何百人、何千人という人々も同じように見えた。誰の目にも留まらない、風景の一部として生きているような感覚。

満員電車の揺れに耐えながら、SENAは何気なくスマホを取り出した。その瞬間、画面がぽんと暖かく発光したような気がした。気のせいか、周囲の汗と香水の混じった空気の中に、ふわりと甘いバニラの香りが漂ったように感じた。

画面に表示されていたのは、ブラウザのタイムラインに偶然流れてきた一つのニュースリリースだった。

雪見だいふく みんなでお月見会――イベントチケットを本日8/27(木)10時より販売開始!

「お月見会……?」

SENAは導かれるようにそのリンクをタップした。表示された特設サイトには、目を引く言葉が並んでいた。2026年9月25日(金)から9月27日(日)の3日間、東京・新宿住友ビル「三角広場」にて初開催される体験型お月見イベント。全天候型の会場内に、シンボルとなる「巨大な月」のオブジェが出現するという。

SENAの脳裏に、幼い頃の記憶が蘇った。こたつに入り、家族と一緒にパッケージを開けたあの冬の日。冷凍庫から出したばかりなのに、なぜか柔らかく、もっちりとしたおもち。その中に包まれた冷たくて甘いバニラアイス。

あの「雪見だいふく」の唯一無二の食感は、企業の研究者たちの果てしない努力と、食べる人を笑顔にしたいという愛情の結晶なのだと、大人になってから知った。あの優しいもちもちとした食感は、いつだってSENAの心を包み込んでくれた。

サイトをスクロールすると、魅力的な体験コンテンツの詳細が記されていた。中目黒で大反響を呼んでいるカスタマイズ専門カフェ「my雪見だいふく」が特別出店するという。鉄釜焙煎黒ごま、ベルギーチョコレート、たっぷり果実ストロベリー、イタリア栗薫るマロングラッセ、クリスプチョコチップの5種類のフレーバーから選び、自分だけの特別な雪見だいふくを作ることができるらしい。

(イメージです)

「イタリア栗薫るマロングラッセ……絶対に美味しいじゃないか」

思わず喉が鳴った。さらに読み進めると、「もちつき体験」のコーナーがあるという。雪見だいふくの原料である北海道・岩手・宮城産のもち米をブレンドした「雪見だいふく米(まい)」を使用し、実際にもちをつくことができる特別企画だ。

だが、SENAの心を最も強く惹きつけたのは、「願いを込めたLEDランタン打ち上げ体験」だった。夜の部限定で、願い事を書いたLEDランタンを一斉に空へ浮かべ、会場全体が暖かな光に包まれる幻想的な空間を楽しめるという。

チケットの詳細を確認する。 ①昼の部 入場券(11:00–14:00、14:30–17:30) は500円(未就学児 無料)。 ②夜の部 入場券(18:00–21:00) も500円。 そして、③夜の部 お月見ランタン付き入場券 は4,000円。

チケットの発売は、本日8月27日の朝10時から。「予定枚数に達した場合は販売終了」とある。SENAは時計を見た。現在、9時45分。もうすぐだ。オフィスに着く頃には10時になる。SENAの胸に、久しく忘れていた「ワクワクする高揚感」が静かに湧き上がっていた。

午前10時 ‐ 最後の1枚とshimoの選択

オフィスの自席に着いたSENAは、始業前のわずかな時間を使ってスマホの画面を凝視していた。時刻は9時59分。オフィスの壁掛け時計の秒針が12を指した瞬間、SENAはリロードボタンを押した。

アクセスが集中しているのか、画面の中央でローディングのアイコンがぐるぐると回り続ける。焦りが募る中、SENAは必死に画面を見つめた。その時、ふとスマホのベゼルの隅を、白くて丸い小さな影――まるでうさぎの耳のような光――が横切ったように見えた。

次の瞬間、画面がパッと切り替わった。「夜の部 お月見ランタン付き入場券 4,000円」のボタンがまだ生きている。SENAは震える指でタップし、決済を完了させた。直後、画面には「予定枚数終了」の文字が表示された。どうやら、SENAが手に入れたのは奇跡的な「最後の1枚」だったようだ。

「よしっ……!」

思わず小さくガッツポーズをしたSENAの肩を、後ろからポンと叩く者がいた。同僚であり、古くからの友人でもあるshimoだった。彼はいつも飄々としており、流行や他人の評価に流されず、自分のペースで生きている男だった。

「おっ、SENA。その顔、もしかして雪見だいふくのお月見会チケット、取れたのか?」

「shimoも知ってたのか?」

「当たり前だろ。あんな面白そうなイベント、見逃すわけがない。俺は昼の部の入場券を取ったぜ」

shimoは誇らしげに自分のスマホの画面を見せてきた。そこには「昼の部 入場券 500円」の購入完了画面があった。

SENAは少し戸惑いながら言った。

「昼の部か。俺は夜の部のランタン付きにしたよ。4,000円だったから、昼の部の500円に比べるとちょっと高かったけど……やっぱりこういうイベントは一番豪華なのを体験しておかないと損かなって思ってさ」

(イメージです)

SENAの言葉の端には、無意識のうちに「高いお金を払った方が、より良い体験ができるはずだ」という世間一般的な価値観が滲んでいた。しかし、shimoは全く気に留める様子もなく、ふっと柔らかく笑った。

「損得なんて関係ないさ。俺はな、昼下がりの明るい日差しの下で、あの『雪見だいふく米』のド迫力のもちつき体験に参加したいんだよ。参加費200円でつきたてのおもちが食べられるんだぜ? 最高じゃないか。その後は、my雪見だいふくでたっぷり果実ストロベリーを堪能する予定だ」

(イメージです)

shimoの目は、少年のようにキラキラと輝いていた。

「SENA、幸せなんてのは値段の札で決まるもんじゃないんだ。4,000円のランタンが放つ幻想的な光も、500円の入場券で見上げる巨大な月と200円のもちつきも、どっちが上なんてことはない。大切なのは、自分が心から『これが好きだ』『これが楽しい』って思える瞬間を大事にできるかどうかだろ? 自分が選んだその場所が、いつだってその人にとっての特等席なんだよ」

その言葉は、SENAの胸の奥にストンと落ちた。世間の基準や、誰かと比較することで自分の幸せを測ろうとしていた自分が少し恥ずかしくなった。誰もが同じように生きているように見えて、実は皆、自分だけの価値観で、自分だけの喜びを見つけている。shimoは、彼自身の人生という物語を心から楽しんで生きているのだ。

「……そうだな。俺も、ランタンにどんな願いを書くか、今からしっかり考えておくよ」

「ああ、お互い最高の秋にしようぜ」

shimoと笑い合い、SENAは清々しい気持ちで仕事に向かった。

SNSの温もりが繋ぐもの

昼休み。お弁当を食べながら、SENAはX(旧Twitter)を開いた。トレンドには「雪見だいふく」「巨大な月」「ランタン打ち上げ」といったワードが並んでいた。

(イメージです)

公式アカウント「@yukimi_lotte」の投稿を見ると、「雪見だいふく みんなでお月見会」の開催を記念したプレゼントキャンペーンが始まっていた。8月27日(木)10:00から9月1日(火)23:59までの期間中、公式アカウントをフォローして対象の投稿をリポストすると、「ミニ雪見だいふく 2個」と「雪見だいふくデコレーションピック 1セット」の詰め合わせが抽選で30名に当たるという内容だった。

「会場に行けない人も、家でお月見を楽しめるようにってことか。粋な計らいだな」

SENAは迷わずリポストボタンを押した。タイムラインを眺めていると、さらに別の情報も目に入ってきた。9月7日(月)に「雪見だいふく 濃厚チョコ~パリッと食感チョコ入り~」が新発売されるというニュースだ。

濃厚なチョコレートアイスの中にパリッとした食感のチョコが閉じ込められ、それをもちもちのおもちで包んだという、想像しただけでたまらない一品。そちらも9月7日からXキャンペーンが行われるらしく、タイムラインはその話題でも持ちきりだった。

SNSの画面をスクロールしていくと、数え切れないほどの声が溢れていた。

『新宿に巨大な月ができるのやばい! 絶対写真撮りに行く!』

『ランタンのチケット取れた! 彼女にプロポーズするって願い事書こうかな……緊張する』

『私はチケット取れなかったけど、キャンペーンでミニ雪見だいふく当てて、家で子供と一緒にお月見するんだ!』

『my雪見だいふくのカスタマイズ、全種類制覇したい。仕事の疲れも吹っ飛びそう』

『濃厚チョコの新作、絶対に初日に買う。パリッと食感とか天才すぎる』

そこにあるのは、ただの文字の羅列ではなかった。一つ一つのアカウントの向こう側に、仕事に疲れて癒しを求める人、家族との思い出を作ろうとする人、恋人を喜ばせようと必死な人――それぞれの場所で、一生懸命に今日を生きている人間たちの姿があった。

誰一人として、ただの「背景」として存在している人間なんていない。誰もが皆、自分の人生の真ん中を歩き、それぞれの痛みや喜びを抱えながら生きている。

そして、この「お月見会」というイベントも、見ず知らずのロッテの社員たちが、何ヶ月も前から会議を重ね、準備に奔走し、「どうすれば人々に喜んでもらえるか」を真剣に考えて作り上げたものなのだ。

画面の向こうにいる誰かが情熱を注いで企画を作り、また別の誰かがそれを心待ちにして日常を乗り越える。社会とは、そうした無数の人々の熱意と、互いを思いやる見えないリレーで成り立っている。

SENAは、自分が決して孤独な歯車ではないことを悟った。自分もまた、誰かの作ったシステムに助けられ、誰かの仕事に癒され、そして自分の仕事もまた、巡り巡って見知らぬ誰かの生活を支えているのだ。だからこそ、他人を敬い、この社会の繋がりに感謝しながら、今自分がいる場所で精一杯生きていかなければならない。

SENAの心の中にあった淀みは、いつの間にかすっかり晴れ渡っていた。

エピローグ ‐ バニラの香りと夜空の約束

8月27日の夜。残業を終えてオフィスを出たSENAの足取りは、今朝とは打って変わって驚くほど軽かった。夜風には、ほんの少しだけ秋の気配が混じっているような気がした。

帰り道、SENAは駅前のコンビニエンスストアに立ち寄り、アイスのケースに直行した。そこには、いつもの赤いパッケージが整然と並んでいる。SENAは「雪見だいふく」を一つ手に取り、レジへと向かった。

自宅のアパートに帰り、シャワーを浴びてから、SENAは小さなテーブルに雪見だいふくを置いた。パッケージを開ける前、ふと裏側を見てみる。そこには、赤いフォークを持ったお馴染みの「雪見うさぎ」が描かれていた。気のせいだろうか。そのうさぎのイラストが、心なしか嬉しそうに微笑み、片目を閉じてウインクしているように見えた。

「ありがとうな。おかげで、9月が楽しみになったよ」

SENAは誰に言うともなく呟き、ゆっくりとパッケージを開けた。冷凍庫から出したばかりなのに、おもちは優しく、柔らかい。一口かじると、冷たくて甘いバニラアイスが口の中でとろけ、今日一日の疲れをじんわりと溶かしてくれた。

同じ頃。遠く離れた遥か上空、静かに輝く月の世界で。

雪見うさぎは、赤いフォークをそっと置き、地球を見下ろして満足げに長い耳を揺らしていた。たくさんの人々の心に小さな明かりが灯り、誰もが自分の歩む道を大切に抱きしめ始めたのを感じ取っていたからだ。

SENAの部屋には、ほんのりと甘いバニラの香りが満ちていた。窓の外を見上げると、ビルの隙間から丸い月が顔を覗かせている。

9月25日の夜、新宿の巨大な月の下で、自分はランタンにどんな願いを書くのだろうか。決して人と比べることのない、自分だけの真っ直ぐな願いを。明日からも続く自分の人生に向けて、SENAは静かな、しかし確かな希望の光を胸に灯していた。
(完)

このショートストーリーは、以下のサイトを参考にさせて頂きました。
https://www.lotte.co.jp/info/news/detail/20260826113707.html
https://www.lotte.co.jp/products/brand/yukimi/otsukimi/
https://x.com/yukimi_lotte
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002697.000002360.html