『高山仰止』(こうざんぎょうし)
『詩経.小雅.車轄』から出た四字熟語で、崇高な業績や偉業を成し遂げた人物を心から敬い慕うことを意味する。
「高山」は、高尚な徳行や業績、結果など偉業を喩える意味。
「仰止」は、高くて偉大な山を仰ぎ見るように、人の崇高な行いを仰ぎ見ることを指す。
田中将大投手が苦難の末に日米通算200勝の偉業を成し遂げた。
日米通算200勝を達成したのは、野茂英雄さん、黒田博樹さん、ダルビッシュ有さんに次ぐ史上4人目の偉業。
日本のプロ野球界を見ても24人しか達成していない大変な記録だ。
田中将大投手が甲子園で活躍していたのを覚えている自分は、本当に長い期間を掛けて達成した大記録に『高山仰止』の感覚で田中将大投手を仰ぎ見る思いだ。
田中将大投手は駒澤大学苫小牧高校で甲子園に出場して、当時のハンカチ王子こと斎藤佑樹投手との投げ合いがとても印象的だった。
そして、2006年にドラフト一位で楽天イーグルスに入団すると、当時の野村克也監督との師弟関係によって成長が著しかった。
野村克也監督は、「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし。」という言葉を残し、不思議と勝つことはあっても負けには必ず分析するべき原因があるという名言を教えてくれた。
その野村監督をもって、5失点ながら勝利投手になった試合で田中将大投手を「マー君、神の子、不思議な子」と称賛したのをよく覚えている。
そんな才能に恵まれた田中将大投手も200勝達成の直前では大変な苦労をすることになる。
2023年に197勝までいったところで怪我による手術を受け、2024年は勝ち星なし。そこで楽天イーグルスを自由契約になったところで、2025年に読売ジャイアンツが救ってくれた。
そして、今年シーズン終わり間際での日米通算200勝達成の偉業達成。
努力を積み重ね続け、長年かけて大記録を達成した田中将大投手には『高山仰止』という言葉を贈りたい。
おめでとうございます!
