『金城鉄壁』(きんじょうてっぺき)
金のように風格のある城と鉄製の壁という意味から、難攻不落、守りの堅いお城のこと。 転じて、他から侵されにくい場所を指す四字熟語。
また、守りが非常に堅固で容易には破られないことを意味することから、伝統や文化の強固さなど、地域社会で守るべきものの堅牢さにも例えられる。
1889年(明治22年)11月21日、東京・木挽町(現在の東銀座)に歌舞伎座が開場したことから歌舞伎座開業記念日となっている。
今年話題の映画、「国宝」が空前のヒットとなっているので、これまでよりも歌舞伎を身近に感じたり、親しみをもったり興味を持つきっかけになったという人も多いことだろう。
大相撲とともに日本の伝統や文化の象徴ともいえる歌舞伎。
ただ、逆に大相撲も歌舞伎もその存在を知ってはいるものの、なかなか現地で生の公演を見る機会を得られる人はそう多くはない。
そんな人たちにとっては、相撲の世界はネットフリックスのドラマ「サンクチュアリ」で、歌舞伎の世界は「国宝」で垣間見ることができたと言える。
「サンクチュアリ」や「国宝」があれだけヒットするのは、やはり私たち国民全体が相撲や歌舞伎といった伝統文化を『金城鉄壁』(きんじょうてっぺき)のごとく守り抜いていることの証左ではないだろうか。
あまり知られていないことかもしれないが、歌舞伎の「かぶき」という言葉は、「傾く」「頭をかしげる」を意味する「傾く(かぶく)」から来ているそうだ。
確かに報道などで歌舞伎公演の様子を見ると、頭をかしげてかぶいている動きを見ることがある気がする。
そして、現在の歌舞伎座は2013年(平成25年)に「GINZA KABUKIZA」という名称で改築新装された。
伝統文化の幹は大切に残しながら、「不変は万変に応ずる」という言葉通りに様々な部分は時代とともに変化させていくことが大切であろう。
