ゴレンジャーシリーズ半世紀で終了に学ぶ『寂滅為楽』(じゃくめついらく)

『寂滅為楽』(じゃくめついらく)

「煩悩(ぼんのう)の火が完全に消えた悟りの境地(寂滅)こそ、真の安楽(為楽)である」という意味。

人生のあらゆる苦しみや迷いの原因となる煩悩を断ち切り、心が静まり返った「涅槃(ねはん)」の境地に到達することこそが、永続的な、本当の楽しみであるという解釈。

仏教における究極の教えの一つで、『涅槃経(ねはんぎょう)』に出てくる「雪山偈(せっせんげ)」と呼ばれる以下の四句の偈文(げもん)の最後の部分に由来する。

四句の偈文(げもん)は、諸行無常(しょぎょうむじょう)・是生滅法(ぜしょうめっぽう)・生滅滅已(しょうめつめつい)・寂滅為楽(じゃくめついらく)。

1975年4月に始まった「秘密戦隊ゴレンジャー」。現在放映中の「ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー」を最後に「スーパー戦隊シリーズ」の系譜を引き継ぐシリーズが終了することになったらしい。

まさにゴレンジャーシリーズや仮面ライダーシリーズ、ウルトラマンシリーズやキカイダー、スペクトルマン、ミラーマン、その他のヒーロー戦隊もので育った自分は寂しさを感じる世代の筆頭だろう。

とはいえ、現在の「ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー」はもちろん、シリーズのほとんどは見ていないし知らないのは致し方ない。

50年戦い続けた戦隊たちは悪人を倒し続けて、そろそろ『寂滅為楽』(じゃくめついらく)の境地にたどり着く頃ということだろう。

視聴者側としては、子供たちに夢と憧れの世界を見せてくれてありがとうという気持ちだ。

この世界は決して平和になっているわけではないけど、子供たちに勇気をもって立ち上がることの大切さを教えてくれた番組だった。

『寂滅為楽』(じゃくめついらく)