ながさき平和の日(長崎原爆忌)に学ぶ四字熟語「鼓腹撃壌」

「鼓腹撃壌」(こふくげきじょう)

良い政治が行われ、天下が治まって人々が豊かに暮らしている様子のこと。

鼓腹 (こふく)とは、腹をたたいて鼓のようにすること、つまり腹鼓を打つこと。
撃壌 (げきじょう)とは、地面を足で踏み鳴らして拍子をとること。

中国の伝説的な聖天子である堯帝の時代、世の中がよく治まっているか確かめるために市井に出た際、老人が腹鼓を打ち、地面をたたいて歌い、天下泰平を喜んだという故事に由来する。

今日で長崎に原爆が投下されてから80年の節目となる。新聞でも報道でもメディアは「平和を」「戦争のない世を」「原爆のない世を」の一色。

確かに世界を見渡せば戦争状態にある国々もある。それでも、その国で生きる人たちは懸命に毎日を過ごし、子供は成長し、社会や経済は回り続ける。

どの国も良い政治が行われているとは言えまいが、多くの国では何とか食べることができて、この季節にバカンスやバケーションでのんびりすることもできているはず。

日本では、今日からお盆休み・夏休みという方々も多いことだろう。だから、まずは今のこの社会に感謝する気持ちを改めて確認したい。

およそ80年前の混乱の時代があったからこそ、現代は比較的安定した社会を築けている。

腹鼓を打つと言えるほど毎日満腹になるわけでもないけれど、コンビニやスーパーに行けば食品は陳列されているし、誰でもお金を掛けずに地域の盆踊りを踊ったり、SNSに踊ってみたを投稿することもできる。

現代は平和なのだ。

だから、我々はその平和を維持するためには何ができるのか?

「平和を」「戦争のない世を」「原爆のない世を」と唱えることも大切かもしれないけれど、日々「尊敬・感謝・必死」の感覚で目の前の課題に取り組むことが、平和の維持に自分ができることなのではないだろうか。

多様性の時代、平和の概念は人それぞれ違うかもしれない。だから、自分にできること、自分の課題に根気よく取り組むことが大切。

自分で働いて得たお金を自分の家族のためや自分の好きなことのために使う。それもまた経済のためには欠かせない活動だ。

ながさき平和の日(長崎原爆忌)の日に、改めて「鼓腹撃壌」という四字熟語を学んだ。