小泉進次郎ステマ問題に学ぶ『潜移暗化』(せんいあんか)

『潜移暗化』(せんいあんか)

環境や他人の影響によって知らず知らず感化されたり、性質や思想などが変化すること。

「潜」も「暗」も、ともに密かに、知らない間にという意味。「移」と「化」は移り変わることや感化されることを意味する。

自民党総裁選に出馬中の小泉進次郎氏にステマ指示問題が発生。

自民党総裁選に立候補している小泉進次郎氏の陣営が動画投稿サイトに小泉氏を称賛するコメントを書いて欲しいと陣営関係者に要望していたという記事が週刊誌に掲載されて、小泉氏陣営も事実関係をおおむね認めているらしい。

投稿するコメント例も示していたようなので、明らかな故意ということになる。

人は知らず知らずのうちに環境や他人の発言など、目にするものや耳にすることで感化されたり影響を受けたりする。

それを意図的に上手く利用することが「ステルスマーケティング」いわゆる「ステマ」と言われる手法だ。

主に商品の販売促進などに利用されることが多いが、政治的に利用されるとプロパガンダと呼ばれたりすることもあり、昔から販促にも政治にもステマは活用されている。

それに注意を促すのが「潜移暗化」(せんいあんか)という四字熟語である。

目にすることや耳にする情報にはどんな意味があるのか、誰かの恣意で操作されていないか、何か意図がないのか、そんなことを考えるきっかけになる。

何もかもを疑ってかかると、それはそれで「陰謀論」と紙一重になってしまうが、報道やメディアから出てくる情報には何らかのバイアスや意図がある場合が少なくない。

それ自体は一般的にも浸透していることではあるが、普通の通販サイトの口コミ情報やSNSの投稿やコメントなどは疑ってかかる人は少ないだろう。

それを今回小泉進次郎氏陣営が実際にステマを促していたというのだから大きな失点だ。

これがどう現在進行中の自民党総裁選に影響するのかは判らないが、この問題を一つきっかけとして、改めて『潜移暗化』(せんいあんか)という言葉を学び、目や耳にする情報に気を付けたい。