じわり人気の立体刺繍に学ぶ『一念通天』

『一念通天』(いちねんつうてん)

強い信念や真心を持って一心不乱に努力を続ければ、必ず天に通じて物事を成し遂げられる、という意味の四字熟語。「一念天に通ず」と言ったりもする。

先日新聞で若い人たちの間で、糸やフエルトで作る立体刺繍がじわりと人気を上げているという記事を読んだ。

刺繍を立体的3D的な三次元で作るのでかなり時間を要するらしいが、集中力を向上させる効果もあるところが『一念通天』という言葉に通じる。

何事も時間をかけて努力をすれば、時間がかかって難易度の高い立体刺繍も完成するときがくる。

個人的には、まず刺繍は小学生のころか中学生のころに家庭科の授業でやったことしかない。そして、この手の作業は非常に苦痛で苦手だった。

手先が不器用な上に集中力がないので、思うように針も進まず、思うように綺麗にならないから余計に集中力も早く切れる。

そんな悪循環を感じる作業だったので、刺繍を立体的に作る人たちの創作意欲にはまず敬意を感じる。

最初はお手本や立体刺繍キットみたいなものがあるのかもしれないが、それを最初に考えた人や取り組み始めた人は、何も見本がないところから自分て考えるという創造力にも脱帽だ。

自分自身も含めて人は最初から正解を求めるが、自分で試行錯誤しながら現物を創っていくという感性を持つ人は本当にすごいし尊敬に値する。

立体刺繍という創作物を創る過程も『一念通天』だし、他の仕事でも勉強でも何事も地道に時間をかけて取り組めば、必ずそれなりの結果に結びつく。

例えそれが自分の目標に達しなかったとしても、そこから何かヒントを得て試行錯誤して、またチャレンジを続ければ必ず進化はする。

そのプロセスこそが『一念通天』ということだ。

この記事を読んでも自分で立体刺繍に取り組もうとは思わないけど、根気強く物事に取り組み試行錯誤して続けることが大切ということを改めて学んだ。

『一念通天』(いちねんつうてん)