横浜みなとみらい花火大会事故に学ぶ四字熟語「殷鑑不遠」

「殷鑑不遠」(いんかんふえん)

このことわざは、過去の失敗を教訓として、将来の戒めとすべきだという教え。

殷の紂王(ちゅうおう)の暴政を例に、過ちを繰り返さないように戒める言葉。「殷」は中国古代王朝の名称。「鑑」は鏡の意味で、戒めとするべき手本という意味を表している。

「殷」が前代の夏王朝が悪政によって滅亡したことを鑑、戒めとしなければならないと言い伝えるための言葉にしていたようだ。

失敗の前例はあれやこれやと探さなくても身近にあるから、それを見て手本にせよといういうこと。

横浜みなとみらい花火大会で、船から打ち上げる予定だった花火が何らかのミスによって引火してしまい、暴発や予定外の爆発を起こしてしまった。

プロ中のプロの花火師たちが扱っているわけだから、ミスを起こす可能性は極めて低いとも思われる。

それでも、ミスは起こるし起こってしまった。

ちょっとしたミスが大事故につながる花火だから、花火師たちだって念には念を入れた準備をしていたはずだ。

それでも、ミスは起こるし起こってしまった。

だから、私たちも毎日同じようなことを行っていたとしても、ミスが起こる可能性はゼロではないと肝に銘じて、念には念を入れて戒める習慣が大切。

事故やミス、トラブルの教訓はいつでも身近になる。「ヒヤリ・ハット」とも言われるが、ヒヤリとしたりハッとすることがあったら、そこでしっかりとその原因などをケーススタディとしておくことで、もっと大きな事故やミス、トラブルを回避できる。

その「ヒヤリ」や「ハッと」する感覚に気付くことができるかどうかが重要だ。

昔の古代王朝のように、滅亡してしまうような悪政というほどスケールが大きな話ではないかもしれないが、私たちの生活に応じた大きさでとらえておこう。

今の自民党や政治にもこの「殷鑑不遠」という四字熟語を学んでもらいたいものだ。