「愛別離苦」
仏教用語で四苦八苦の「八苦」の一つで、親子や夫婦など親しい者と別れる悲しみや苦しみを意味する。
四苦八苦の「四苦」とは、生・老・病・死の四つの苦しみ。
四苦八苦とは、四苦の生・老・病・死に愛別離苦、怨憎会苦、求不得苦、五陰盛苦を合わせて四苦八苦という。
人間の苦しみは仏陀の時期から何も変わらない。生まれることも老いることも病気になることも死ぬこともみんな苦しみだし避けることはできない。
そして、愛する者と別れることも、会いたくない人に会ってしまうことも、欲しいものを得られないことも、体が元気だから逆に苦しみを感じる時期があることも、人間として生まれたからには避けられないし誰もが必ず体験することだ。
だから、親しい者と別れることがあったときも、その時は心の底から哀しいし苦しいけれど、必ずその感情が落ち着いて癒えてくるときがくる。
そんな時期がくるまではそっと愛する者に心を馳せながら時間を費やすことが一番の薬になるだろう。
太古の昔から人間の悲しみや苦しみの種類は変わっていないということが四苦八苦という言葉に凝縮されている。
できるだけその苦しみは体験したくはないけれど、避けて通ることはできないという心構えだけはしておこう。
「愛別離苦」