米中首脳会談に学ぶ『竜攘虎搏』りゅうじょうこはく)

『竜攘虎搏』りゅうじょうこはく)

力量が互角の者同士が激しい戦いを繰り広げること。

「攘」は払うこと。「搏」は殴ること。竜が払い、虎が殴るということで、竜と虎が激しい戦いをするという意味の四字熟語。

今日、APEC首脳会議が開かれている韓国で米中首脳会談が行われる予定となっている。

日本の高市首相も今日渡韓してAPEC首脳会議への参加と日韓首脳会談にも臨む予定ということ。

対談での米中首脳会談はトランプ大統領の2期目発足後では初めてとなる。

今の世界観では、米中はまさに竜と虎のように2強と言える存在感で、熾烈な貿易戦争を繰り広げている。

20世紀は武力による戦争の時代だったが、21世紀は血を流さない経済戦争の時代。

実際に血は流さないが、国民の汗と涙の結晶でもあるお金という経済価値で争う米中がどのように対話するのだろうか。

中国によるレアアースの輸出規制に対抗して、米国が100%の関税で対抗するなど様々な駆け引きがやり取りされている。

格闘技のように観客がいるわけではないが、全世界がこの米中の対話に注目を注ぐ。

そして、今回だけで結果が出るわけではないが、それぞれの判断や交渉がそれぞれの国民生活はもちろん、同盟国や同志国を始めとする世界中にも影響が波及する。

国益を守るということはどんな指導者も考えていることだろうが、世界の国々とのバランスを上手く保つ上の国益は非常に難しい判断の積み重ねだろう。

米中の『竜攘虎搏』りゅうじょうこはく)は、どちらかだけが勝者という争いではないが、竜と虎の争いがエスカレートすることがないように見守りたい。