「石に布団は着せられぬ」
石は墓石のことで、親が死んでからその墓石に布団を着せても意味がないことを伝えることわざ。親孝行は親が生きているうちにこそすべきであるという戒め。
今日は8月8日で、親孝行の日だそうだ。8月8日だからハチハチで、それを分解して繋ぎ直すと、ハハとチチになるかららしい。
ちょっと強引だなと感じるところもあるけど、そんな日をきっかけに親孝行を見直すこともできるから悪くはない。
同じようなことわざに、「親孝行したいときに親はなし」ということわざもある。自分も両親が健在だったときに散々親から聞かされてきたことわざではあるが、そのときは本当に素直に聞こうとしなかった。
確かに、親がいなくなってみると親孝行ができない現状に後悔する気持ちになったり、では親が健在だったらどんなことができたかを考えると、ちゃんと親孝行らしいことができた自信もない。
世の中にはいろいろな形や距離の親子関係があるから、必ずしも理想やステレオタイプの親孝行をしなければならないわけでもない。
自分なりに親を思う、子供を思うという気持ちがまず大切。
親が見てないところでもしっかりと親への感謝の気持ちを持っていれば社会からはみ出すこともなかろう。
親のことを意識しない日の方が多くても、8月8日親孝行の日みたいな日に少しでも親のことを思い出してあげるだけでも良いじゃないか。
そして、そのついでにほんの少しでも「石に布団は着せられぬ」という言葉も思い出してみると自分の中の何かが変わることもあるかもしれない。
子供はどんなに大きくなったとしても、自分一人の力で大きくなれるものではない。生んでくれた親、育ててくれた親、見守って気にかけてくれた親の存在なしに今の自分はないわけだから。
今日の親孝行の日に「石に布団は着せられぬ」ということわざを学んでおこう。