2025年の二百二十日に学ぶ『居安思危』

『居安思危』(きょあんしき)

今日は今年の立春から起算して二百二十日目にあたる日で、台風の特異日ともいわれている。

今日の今日ではなかったが、静岡県では先日の台風のよる被害が甚大だったようだ。まさにこの二百二十日前後には秋台風が日本を通過する可能性が高い時期ということだ。

そして、『居安思危』(きょあんしき)という四字熟語は、用いられている漢字から読み取ることができるように、安泰な状況にいるときほど将来の危険や困難に備えるべきだという考え方、すなわち、平和で順調な時こそ油断せず、常に危機感を持って、いざというときのために準備を怠らないことが大切だという戒めの言葉となっている。

とは言え、危機や天災も『喉元過ぎれば熱さを忘れる』で、日ごろから対策を講じておくことは非常に煩わしいのも人情。

災害があった直後には備品などをしっかりと揃えても、少しずつ時間が経過するにつれて古くなる備品を入れ換えるなどのメンテナンスは疎かになる。

そして、災害はそんなときにこそやってくる。

だからこそ、昔の人は二十四節気や故事・ことわざ・四字熟語を用いて、忘れてはいけない大切なことを後世に語り伝えてきたのだと感じる。

それをどう受け止めるかは個々の自由ではあるが、何かあった後に後悔したり、他人に頼らざるを得なかったり、行政に保証を求めたりということにはならないように備えたい。

ただし、南海トラフ巨大地震もいつ来るのかわからないことを理由に、報道やメディアが必要以上に恐怖や不安を煽るのを見ていると辟易することもある。

我々一人一人が必要の範囲で正しく備えておく。これがとっても大切なことをまずは自覚しておこう。

『居安思危』(きょあんしき)